Real of Tsushima Vol.2/韓国に一番近い島対馬を巡る2泊3日の記録

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2日目

ツシマヤマネコへ会いに行く

起床したのはおおよそ9時ごろ。この日の予定は厳原を目指しつつ、Ghost of Tsushimaの聖地巡礼や気になったスポットを目指します。

時間的にはまだホテルの無料朝食を取ることもできますが、目的地を優先し9:30に車へ乗り込みます。

ホテルの敷地には対州馬と呼ばれる対馬原産の馬もいるようですが、この日は姿が見当たらず。名残り惜しいですが、向かいましょう。あらゆる部分で従来の東横インらしくない、良いホテルでした。

30分ほど走って着いたのがこちらの「対馬野生生物保護センター」。施設に来る途中は狭い山道があって少し難儀しました。施設前の駐車場は3台しか止まれないため、少し歩きますが公園の駐車場も活用できます。

この施設は無料でツシマヤマネコの観察が可能で、対馬の生き物に関する生態や様子を学習できる場所です。

対馬野生生物保護センターは、対馬の希少野生生物保護の拠点となる環境省・長崎県・対馬市の施設です。ツシマヤマネコをはじめとする野生生物の生態やその現状についての解説、野生生物保護への理解を深めていただくための普及啓発活動や希少野生生物の保護事業などを実施しています。

対馬野生生物保護センター公式サイトより引用

ツシマヤマネコは対馬原生の動物で、胴長短足の愛くるしい見た目が印象的です。ただ、交通事故や生息環境の減少によって絶滅危惧種にも指定されており、この施設では理解醸成や啓もう活動のために2003年から一般公開を始めています。

現在一般公開されているヤマネコは「かなた」1匹のみ。10時に訪れた時はステップの上に寝ている姿が確認できました。せっかくなら動いている様子も見たかったのですが、まだ眠いのか動きそうな気配なし。イエネコよりも一回り大きい感じですね。

はえ~、かわいいなあ。モニターではもっと近づいた姿を拝むことができます。もう少し見たかった気持ちはありますが、展示を見回り終えて次の目的地へ。

絶品のあなごを食べる

10時過ぎに施設を出発して、次の目的地へ向かうため対馬を南下していきます。途中にはヤマネコ注意の看板を見かけました!これは対馬にしかないだろうな。

対馬の道って基本的に片側1車線の1本道なので、昨日通過した382号線を戻っていきます。交通量も少ないのでアップダウンを楽しみつつ、約1時間走って着いたのが「あなご亭」です。

あなご亭は週末のお昼のみ営業している、あなご料理の専門店です。ミシュランガイドにも掲載され、人気の高さがうかがえます。開店10分前の11:20に到着した時には既に10組以上並んでいました。早めに来ておいてよかった。

キャンセル待ちもあり1巡目で入れたので、今回は10色限定の握り寿司定食を注文しました。食べてみた感想としてはは、ふわふわな食感と少し甘く煮付けされたあなごがたまらなく美味しい!シャリもふっくらと仕上がっているので、口に入れた瞬間にほどけるような柔らかさです。

これはうまい。。。食感が大変よく、1つ1つの満足度が最高です。

存分に堪能した後はいよいよGhost of Tsushima始まりの地、小茂田の浜へと向かいます。

誉を探しに小茂田へ

「誉れは浜で死にました」

Ghost of Tsushimaのオープニングで出てきた小茂田浜へ到着です。上のセリフはファンならなじみ深いセリフですね。蒙古軍が襲来した舞台であり、史実でも元寇襲来の地となっています。

1274年の文永の役では900隻に3万人の元軍が押し寄せて、対馬の守護代「宗助国」率いる対馬軍と戦いました。わずか80騎で奮戦しましたが、多勢に無勢で全員が討ち死にを果たしました。隣接する小茂田浜神社では彼らを祀っており、宗助国の銅像もあります。

Ghost of Tsushimaの印象とは対照的に、現在の小茂田浜は海水浴場として綺麗な海岸線が広がっています。天気は快晴で心地よい風が吹き、その雰囲気は古戦場の面影が全く見当たらないほど。

海岸すぐそばの草原にはチガヤも生えており、どことなくGhost of Tsushimaでよく見る姿を隠せる白い植生と似ています。この穏やかな雰囲気がいつまでも続くといいなあ。

レンタカーの時間もあるのでそろそろ移動しましょうか。中心部の厳原へと向かいます。

対馬藩お船江跡

厳原を経由して少し南へ行くと、当時の対馬藩が使用していた船着き場があります。江戸時代に建てられたこの施設は対馬を往来する藩船を格納する場所で、海に面している藩には必ずあるものです。

人工的な入り江と5つの船渠が現代までしっかりと残っているのは全国でもここくらいにしかなく、歴史的にも貴重な遺構のため県指定史跡にも指定されています。当時は満潮時になると木造船が出入りして干潮時に船のメンテナンスを行っていたようです。

現在まで遺構がそのまま残っているため、ここだけ何かタイムスリップしたような雰囲気まで感じられます。それだけ当時の建築技術が高かったわけで、400年間も風化せずに残っている事実にただただ驚かされますね。

夕食の準備

お船江後を巡り、厳原に戻る前に少し寄り道を。今夜の夕食を調達するためにスーパーへ向かいます。

こちらのスーパーサイキに立ち寄りましょう。ちなみにスーパーサイキは対馬のみに3店舗構えるスーパーチェーンで、生鮮品が安く買えます。こういう現地のスーパーは品ぞろえとか気になりますよね。

鮮魚コーナーへ行くと対馬産の刺し盛りやとびうお、アジなどが揃っています。刺し盛りはこのボリュームで780円!

ちなみに鮮魚直売所にも寄りましたが、時間が遅く既にほぼ売り切れ状態でした。行くなら午前中がおすすめ。

これはツシマヤマネコではなく、イエネコですね。魚売り場に猫とかテンプレすぎて少し笑える。

本日の宿泊場所は厳原中心部ですが、もう1つだけ寄り道をしていきます。

それが「漁火公園」です。夜になると対馬名物の漁火が見えるため、この名前になったそう。訪れた時は曇天模様でしたが、空や海が広がり足湯もあったりします。

ベンチや謎の銅像も。

レンタカーの返却時間やフェリー待ちの時間にも使えそうで、私も少しばかり休憩します。あ、この日は足湯がかなりぬるく正直寒かったです笑

レンタカー返却のため、再び空港方面に走り18:00ごろに無事到着。送迎者で再び厳原へと向かいます。

今夜の宿泊場所は「東横イン対馬厳原」。まさかの2日連続で東横インです。てか、対馬に東横イン2つもあるんかい。

こちらは厳原の中心部にあり、目の前にはショッピングセンターがあるなど昨日とは違い便利な立地です。この東横インは他の地域にもあるような従来通りの東横インでした。

部屋や設備はこんな感じ。周りに高いビルもないので、眺望はそこそこ良いです。

20:00を回りだいぶ遅くなりましたが、夕食の時間です。先ほど買った刺身に揚げ物やごはんを加えて結構いい感じです。肝心の刺身の味は結構歯ごたえがあって美味しいですが、少し生臭かったため途中で残してしまいました。うーん、なんか少し勿体ないクオリティでしたね。

夕食を終えるとすぐに眠りにつき、翌日を迎えます。テレビつけると長崎っぽいCMが流れてます。そういえば長崎県に所属しているからか。このテレビ番組こそ対馬で唯一の長崎要素かもしれない。

次回は3日目の様子を紹介します。

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