Real of Tsushima Vol.1/韓国に一番近い島対馬を巡る2泊3日の記録

元寇をテーマとした重厚なストーリーと美麗なグラフィックで発売からわずか3日で全世界240万本を売り上げて話題を呼び、2021年には映画化、2022年には累計販売本数が800万本を記録したゲーム「Ghost of Tsushima」。

日本でも100万本を売り上げた本作品の舞台は長崎県対馬です。本作品をプレイした人たちの中には聖地巡礼をするものもいて、実際にプレイした私としても気になる場所でした。

福岡に住んでいる今なら行きやすいはず。

そう思い、週末を利用して2泊3日で対馬各地を訪れてきました。前編と後編に分けてその記録を残したいと思います。

目次

フェリーを活用して対馬へ

5月27日 AM9:45。福岡の空は快晴、絶好の旅日和です。

まずは博多港から対馬・厳原港へのフェリー手続きするために窓口へ。すでに20組くらいが窓口に並んでおり、私の番が来たのは15分くらい経ってから。次回からはもう少し余裕をもってきた方が良さそう。予約番号を伝えて出発時間を待ちます。

今回利用したフェリーは九州郵船のジェットフォイル・ビーナス号です。博多と対馬を2時間15分で繋いでおり、往復で17,400円でした。

10分前から乗船開始できる10:20まで、少し港周辺で時間を潰し、頃合いを見て乗り込みます。行先ごとに乗り場が違い、対馬行きは5番乗り場です。

フェリーは1階と2階に分かれており、すべて指定席なので私は1階先頭付近に座ります。乗船率は4割といったところでしょうか。出発の合図とともに徐々に博多港を離れていきます。

少し船内を紹介するとトイレは各階にそれぞれあり、小さめの売店も。スナックなどの軽食やペットボトルが置かれていますね。

船内は少し揺れたりしますが、船酔いの心配はなくおおむね安定して航行しています。座席自体はそこまで窮屈な感じはなく、足も少し伸ばすことができます。2時間くらいなら特に問題ないかな。荷物は荷物スペースに置くか、自分の足元もしくは座席ポケットに入れておきましょう。

私の座席は1階の1kで、景色は前方と右側の窓から見えました。もし景色を楽しむなら窓側をお勧めします。ジェットフォイルのためエンジン音が飛行機とよく似ていますね。

ちなみにネット回線は島周辺ではよく繋がり、島から離れても案外つながったりします。

11:35に壱岐・芦辺港に立ち寄り、船はすぐに対馬・厳原港へ向かいます。芦辺港でも全体の半分程度は降りている印象でした。

地方の港に着いた時の歓迎ムードってなんかいいですよね。ほっこりする。。。

12:45定刻通りに船は到着。港に隣接している厳原港ターミナルビルは新しく、待合室のベンチなどもあります。ちなみに帰りもここから出発です。

まずは移動するために予約したレンタカー店へ向かいます。この時ミスったのが、私が予約したレンタカー店は対馬空港にあり、そもそもそこまでいかなければ借りることができません。しかも空港⇔レンタカー店の送迎サービスはありますが、港までの送迎はないとのこと。

送迎待ちのレンタカー人に聞いたところ、市街地の厳原から空港沿いを通る路線バスはあるようなので、港から厳原までまず移動します。

徒歩で10分ほどなのですが、その人から厳原までなら送ってもいいよ!と言われ、ありがたく厳原まで送ってもらいました。はい、もう対馬好き。おじさん、ありがとう。

厳原から路線バスに乗り込み安心したのか、お腹が空いてきたので途中で路線バス(現金のみ)を降り、「そば道場 美津島店」へ。ここは対州そばと呼ばれる対馬産のそばを提供しています。

対馬には昔から十分な農地がなく米が収穫できなかったため、山の斜面を利用してそばの栽培をしてきた歴史があります。粒が小さく、風味が良い原種に近い品種のようです。なお「対州」はかつての対馬国の呼び名。

「そば道場 美津島店」ではそんな対州そばと郷土料理のいりやきを合わせた「いりやきそば」を注文しました。地鶏や椎茸の出汁からとられた甘めのスープが美味しく、手打ちのそばは切れやすいながらもコシがあって飲みの〆に合いそうな感じ。

「そば道場 美津島店」
  • 所在地
    • 〒817-0322 長崎県対馬市美津島町鷄知乙461−6
  • タイムテーブル
    • 11:00~15:00
    • 定休日:木曜日
  • 公式サイト

昼食後は徒歩でレンタカー店へ向かい、到着したのが14:30ごろ。今回利用したのは「オリックスレンタカー
対馬空港ひとつばたご店」。車種はトヨタのプレミオでした。なかなか渋いチョイス・・・

さっそく最初の目的地「和多都美神社」へ。途中で万関橋と呼ばれる上対馬と下津島を結ぶ橋に寄り道をしつつ、車を1時間ほど走らせて到着しました。

こちらが和多都美神社です。彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)と豊玉姫命(とよたまひめのみこと)を祭る海宮で、本殿正面にある鳥居が満潮になる様はまさに竜宮を連想させる光景で、神秘的な雰囲気です。

満潮であれば・・・の話ですが、訪れたときは鳥居が思いっきり見えていました。夕方の満潮時なんかになれば、奥の鳥居まで海に浸かりきっと素敵な景色が見えるのでしょう。

和多都美神社の近くには車で10分ほどで行ける展望台があると聞き、そちらにも訪れてみることに。山の頂上付近まで車で行くことができ、駐車場も整備されていてアクセスは良好でした。

少し階段を上り、展望台に着くと遠くまで真っ青な海に浮かぶ島々の景色が広がっていました!リアス式海岸の線形と山々の稜線が広がり、風が吹くので気分も上がりますね。対馬のイメージは海が広がっているイメージだったので、ここまで山が深いのは少し意外ですね。

なお、訪れた5月には展望台付近でハチが飛び回っているので、少し注意してください。

展望台で景色を楽しんだ後は車に乗り、次の目的地へ。対馬の道って基本片側1車線で1本道なので、すごく単調です。でも後ろが詰まったら譲ってくれるし、信号もないのでドライブが好きな人は結構おすすめかも。道幅が狭いため、走行には注意。

目的地といってもこの日宿泊する予定のホテルへ向かっており、それが「東横イン 対馬比田勝」です。対馬の繁華街といえば厳原がメインですが、上対馬の中心地は比田勝と呼ばれる地域です。ちなみに東横インは厳原・比田勝両方にあります。

東横イン比田勝は比田勝中心部からは少し離れており、海沿いに建っています。18:00ごろに到着し、驚いたのはその外観。おおよそビジネスホテルとは思えない大きさと駐車場の広さですね。

こちらのホテルは東横イン初のリゾート型ホテルとして開業しており、このホテル独自のサービスや施設などがあります。ここでは簡単に紹介しますので、もっと詳細を知りたい方は下記のリンクからどうぞ。

ホテルに到着する前に比田勝中心部で夕食のあてにしていたお店が使えなかったため、今夜の夕食は東横インで済ますことに。このホテルは夕食に無料のカレーサービスがあるからです。普通の東横インでは考えられませんが、近くに飲食店がないため、夕食に困った人の救済措置として始まったようです。

チェックインをして部屋に荷物を置いた後、8階の朝食会場でカレーを食べに行きます。このカレーは具材がしっかりと入って、出来立てで意外と本格的なカレーで美味しいんです。しかも無料で何回でもお代わりできるし、テイクアウトとして部屋に持ち込むこともできますよ。

紹介し忘れましたが、部屋の様子はこんな感じ。部屋の設備は他の東横インと変わらずで、景色も海側ではないので特に・・・といった感じ。

驚いたの対馬のテレビは福岡と長崎両方のテレビ局が映るので、テレ東系列も入ったりしてテレビの充実度は離島とは思えないです。

夕食を食べた後は少しホテル周辺を散策してみることに。ホテルには温泉も隣接していて、少し歩けば海岸にも立ち寄ることができます。

こちらは三宇田浜海水浴場。日本の渚100選にも選ばれているここは、日中はエメラルドグリーンに輝き、白い砂浜のコントラストが映えて非常に気持ちいい場所でした。

少し車を走らせた先にあるのが、殿崎公園です。

こちらには日露戦争時の日本海海戦記念碑や日ロ友好の丘があります。実は日本海海戦は対馬近海で起こっており、外国では「バトル・オブ・ツシマ」と呼ばれるほどの知名度を誇ります。

昨今の情勢を踏まえると複雑な感情になりますが、対馬の歴史に思いを馳せるのも悪くないでしょう。

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辺りも暗くなり、時刻は8時を回っています。そろそろホテルへ帰ろう。。。

次回は2日目の様子を紹介します。2日目はゴースト要素もある土地やスポットへ行きます。

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